7月の言葉
平成22年7月1日
おかあさんの手は千本?
ある施設で、男の子が先生に勧められて、お手母さんの絵を描くことになりました。
男の子は目が見えないのです。
みんな手探りで、一生懸命にお母さんの絵を描きました。
手探りで描いたお母さんの絵を見て、先生はびっくりして息をのみました。
何と、お母さんの足は二本だけど、お母さんの手は五本や十本ではなかったのです。数え切れないほど描いてあったのです。
先生は、子供の気持ちがわかったのでしょう。
先生は、男の子の背中を撫でながら、
「君、上手に絵が描けたね。君の心の中で、
“お母さんありがとう”
という気持ちでこの絵を描いたんだろう。」と言ったら、黙ってうなずいていました。
「手がたくさん描いてあるね。その気持ちを先生に言わしておくれよ。
“お母さんありがとう。”
僕は目が見えないから兄さんや妹よりも、お母さんは、料理をしてくれる手、洗濯をしてくれる手、掃除をしてくれる手など、朝から晩まで、こんなにまで僕に手をかけてくれているんだね。
“ありがとう。お母さんありがとう”
という感謝の気持ちを表すのには、お母さんの手をたくさんに描く以外に方法がなかったんだろう。」
男の子の目からは、大粒の涙がす~っと流れました。
男の子は、数え切れないほどの手を持ったお母さんを、真に、千手観音様のお姿として捉えられているのでしょう。
千手千眼の観音さまには千本の手があります。これは数字の百、千ではありません。私たちは、『二本の手を一日のうちにどれだけ有効に使っているか』であります。
あなたは、二本の手を有意義に使っていますか?
合 掌